短編
□絵
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(千鶴と平助とお千と土方)
「なぁ、これ何だと思う?」
真剣な顔で問うのはいつもおちゃらけている平助。
珍しく真面目な表情をしています。
「うーん……私は落ち武者だと思う」
その真剣な顔につられてか、千鶴ちゃんも真面目な表情で答えます。
「え?私には頼久に見えるけど…」
そしてこれまた2人につられたのか、お千ちゃんまでもが真剣な顔で言います。
机を取り囲み、まるで東大レベルの問題集を解くかのように真剣な顔をして悩む3人。
休み時間に相応しくないその空気に担任である土方が問います。
「…おめぇら、何してんだ?」
「あ、土方先生ちょうど良かった!これ何に見えます?」
ばぁと千鶴ちゃんは皆の真ん中にあった紙を土方先生に見せます。
それはもう、ばさぁと。
「…」
「土方先生どう思う?俺にはこれが誰かなんてさっぱり分かんねぇよ…」
「…これ書いたの誰だ?」
「え?沖田先輩ですけど…」
あの野郎ぉ…!
(…それたぶん、俺だ…)
(え、これ土方先生ですか?!…あぁ!よく見ると似てるかも!沖田先輩絵上手いなぁ)
(……似てる、か?)
(はい!)
(…………)
(ところでお千ー。“頼久”って誰だ?)
(あんた知らないの?!頼久っていうのはね、遥かなる時空の中でのキャラで、すっごい男前で声なんてもう最高で)
(……………)