短 編
□■君がいるだけで
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「恵夢〜、帰ろうぜ〜」
教室のドアを開けると、中には恵夢と女子生徒がいた。
女子生徒は愁の顔を見るなり、その場から走り去っていった。
「恵夢、今の子誰?
何かあったのか?」
「……………別に」
「あ−!もしかして告られたのかっ!?」
「……………」
「やっぱりか−っ!
チェ〜、恵夢ばっかりモテてズリィなぁ」
「………俺は鬱陶しいだけだ」
「このヤロ−…。
そういえば、お前って女子と全然喋らないもんな。
でも、少しくらい話してみたらどうだ?
意外と鬱陶しくないかもよ♪」
「……………わかった…」
あれ?
なんか今、顔が強張ったような―…
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