小話

□свет
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「っ、ぁ」



かり。



「――ッ、」



坂本が耳を噛めば、万斉は坂本の下で身体を震わせた。


畳に転がったままのサングラスとヘッドフォン。

ヘッドフォンにはひびが入っており、サングラスに至っては粉々とまでは言わないが、割れていた。



「…万斉くんは、まっこと紅が似合うのぅ」

「あ、っ…た、つま」


掠れた声で名前を呼ぶ万斉を見て坂本は目を細め、笑う。

いつもその身に纏っている真っ黒なコート。
今は前を広げられ、そこから覗く白い肌のあちこちに紅い印がちりばめられている。


首筋に指を滑らせれば視界を紅い布で覆われた万斉は大袈裟に反応する。


手足を縛られているわけでもないのにされるがままになっているという事は、万斉自身もそれなりにこの状況を楽しんでいるという事なのかもしれない。


「万斉くん」

「…なん、だ」

「万斉くん」

「たつ…――」



深く、



深く、





(――あぁ、)






「万斉」








わしはおまんを愛しちゅうよ











(たつま、)
(拙者は、ぬしを殺したい)














end

――

свет―ロシア語で「光」

坂本、目隠しプレイにハマる。
万斉ちょっとイライラ笑

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