デュラララ!!

玩具(ガラクタ) 臨帝
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日常が退屈だった……

非日常を求めてた。

でも日常を無くしたくなかった。




人間が大好きだ。

こんなにも俺を楽しませてくれる。

でも、何かが足りない……








「はぁ………」

深い溜息をつく。

非日常を手に入れた。

だが、それはもしかするとこの池袋という町に来て日が立っていないからなのかもしれない。

「(………もしかしたら、日が立つごとに馴れてしまってまた日常に戻るかも……」

そうだったらいやだな……。

一人、部屋の窓から月を見た。





「はぁ…………」

一人の男の溜息は新宿の町の賑やかさで掻き消される。

池袋――――この町にはまだまだ俺の知らない情報がたくさんある。

それだけで鳥肌がたつほど興奮するのに………、

「…………何だろ……これ……」

一人、新宿の淀んだ空を見上げる。








「あ、」

「やあ?今、邪魔かな?」

男は池袋のある部屋に訪れた。

「いえ、上がって下さい」

池袋のある部屋に住んでいる少年は快く迎えいれた。



「………空……濁ってますよね……」

少しの沈黙の後、少年が言った言葉だった。

「? いつもと変わりないと思うけど……」

「あ、いえ、僕の実家は田舎なのでとても空が綺麗で………ここじゃ星も見れないなぁと思って……」

少年は、苦笑いを浮かべる。

それを男は黙って見つめている。

またも、沈黙が二人を包む。

「…………君は、」

「?」

「綺麗だね………」

「………?どうゆう意味――――


唇に暖かいものが触れた。

「…………ぁ、」

頬に涙が伝う。

「君のそうゆう人間らしい所――――――好きだよ」



いいや、違う……――――



僕は非日常を愛していたわけじゃなかった。

俺は人間を愛していたはずだった。

でも――――

僕は、非日常ではなくこの人を愛してしまった。

俺はこの最も人間らしく最も人間らしくない彼を愛した。



この玩具(ガラクタ)な世界で僕(俺)はあなた(君)を愛す。



end

難しい……。

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