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◆No.5
池袋の一角――喫茶店――
…………はぁ、
「……はぁ、」
「? どうした……?」
「あ、いえ、何でもないです……!!!」
ため息が声にまで漏れてしまう。
グラスに入る氷をカラコロと鳴らして、なんとなくだけど気持ちを落ち着かせる。
そう、明日から高校が始まってしまう。
夏休み中は毎日のように静雄さんと会えたのにこれからはそうはいかない。
考えるだけでため息が出る。
「――――帝人、」
「え、うわッ!!」
「そんなに………つまらないか?」
顔近っ!!ってええ!!
「何言ってるんですか!!」
いきなりの発言に思わずテーブルを叩いてしまった。
すぐに、周りの視線も恥ずかしくなって座った。
「帝……人?」
静雄さんも相当驚いているようで目を見開いていた。
「ぁ、その、えっと………静雄さんに会えなくなるから、」
また当分会えないのかなーと思うと、切ないというか――――
話の途中で遮られた。
「―――………!!??」
店の中だとか、周りの視線だとか、そんなものを考える暇もないほど頭が真っ白だった。
「ん、ふぅ、んん、はぁ……――――。」
口が解放された時には腰が砕けて立てない体を静雄さんが抱き留めてくれた。
「はぁ、はぁ……静雄さ、」
「お前が呼べば、いつでも行ってやる。」
「……!!!」
「だから……安心しろ。」
そうはにかんだ笑顔に顔が真っ赤になって熱を持った。
「(その顔は反則でしょ……!!!」
夏の終わりの憂鬱が吹き飛んだ一日。
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またもや消しかけましたww
五代目ですww
静帝ってほのぼのしますww
2011/10/02(Sun) 23:20
◆No.4
さらさらと揺れる風が笹の葉を揺らす。
「あ、亜袴!!」
「…………?」
カランコロンと走りながら下駄を鳴らす音が夏を思わせる。
「早く行こ!!花火も始まっちゃうって!!」
祭楽しんでからみたいじゃん!!そういってはにかむ姿は小学生さながらでこちらまで口元に笑みが浮かんだ。
「……そうだな。」
「!!」
手を掴み引く。
「しっかりもてよ?」
「う、うん……!!」
祭の音が聞こえる。
「………、」
「あ、その……ごめん……。」
人通りの少ない神社の境内に座り、亜袴の浴衣につく、アイスクリームを手ではらう。
先程、子供が躓いて俺に倒れてきそうになったところを亜袴が前に立ってくれたはいいんだけど……、
「折角のおろしたてなのにね……。」
しゅんと耳がたれたように稜祐は落ち込む。
「気にすんな、どうせ洗う。」
ぽんぽんと頭を撫でてやる。
その仕草にどきんと胸が高鳴る。
と、
「お、」
「――――うわ……!!」
花火が一斉に空に花を咲かす。
黄色、赤、青、紫―――沢山の花が空の青に咲いては消えていく。
「―――……綺麗。」
「…………、」
ギュッと手を握りしめられた。
「……また来年も、来てやる。だから、」
泣くな。
「―――……はは、うん、来ようね。」
この幸せが泡沫のように消えてしまいそうな気がして―――涙が溢れる。
「――――……!」
「…………、」
そっと触れるようにキスをされる。
「お前と俺は、昔から離れられないんだよ、お互いにな……。」
そう言って亜袴が珍しく顔を染めた。
「………そう、だよね。」
「あぁ……。」
花火がまた一つ大きく咲く。
空には降りそうな星の橋がかかっていた。
「亜袴、」
お願いです。
「どうか―――」
いつまでも傍にいて下さい。
震える声でそう呟くと、
鼻で笑った亜袴は、
「―――当たり前だろうが、」
永久に離さないように、固く手を結んだ。
それは、誓いのような願いだった。
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四代目ですww
実は三代目はデータを消してしまって……ww
四代目は七夕小説なんですが後一歩のところで七月八日でしたww
2011/08/30(Tue) 00:58
◆No.2
「(雨……やまないな……、」
ぼんやりと頭の中でそんなことを思った。
何をしようか。
全く思いつかない。
パソコンをして、家の掃除をして漫画を読んで――――
虚ろな目は『退屈』しか映しださない、
そんな時、
軋む扉の音が後ろから聞こえた。
それだけで先程までの退屈や憂鬱な気分は消え去った。
「ただいま。」
そう彼が微笑んだ。
ずぶ濡れの髪や体を気にせず僕は抱き着いてしまった。
「―――おかえりなさい、」
普段は恥ずかしくて出来ないのに―――そう考えると段々恥ずかしくなってきて、臨也さんも同様のようで驚いた顔をして固まっていた。
「あ、その……!!えっと……、い、今離れ―――!!」
「……あはは、大好きだよ、帝人君。」
ぎゅっと抱きしめ返された体は冷たかったのだが二人の体温で温まり、頬にも熱が集まる。
「あ、その、臨也さ……風邪引いちゃいますよ……??」
ほてって熱い顔を隠すように呟いた。
「ああ、大丈夫……、今あったかいからね、」
そんな顔でお願いだから微笑まないでほしい。
「――――もう、」
笑みが零れた。
震える手と、雨の音でかき消されろと願った鼓動の高鳴りを隠してキスをした。
彼は一瞬驚いた顔をしてそれからまた笑ってキスを返した。
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拍手二段です^^
梅雨到来した時に思いついたはずのものですw
2011/06/14(Tue) 22:24
◆No.1
「―――ッ!!」
「はい、動かない。」
酷い。
「い、いざやさ、ひた、」
「君が悪いんでしょ?」
いやだ。
「い、や、いや!!」
「ほら――――」
「―――――いた、」
ボロボロと涙がこぼれる。
「もう……君が前に刺さった刺ほったらかしにしとくからこんなに深く掘らなきゃいけなかったんでしょ?」
そういって自分のナイフを直す。
「だ、だって「ま、でもとれたからいいでしょ?」
赤い雫のでる指に口づける。
「い、いざやさん……!!」
「何?」
「―――何でもないですよ、」
そういうと決まって微笑む。
「冗談だよ、」
彼の唇は血の味がした。
それでも何故か甘かった。
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一代目ですww
話の流れは、ガラスが刺さってそれをほったらかしにしてた帝人君の話ですww
わかりにくくオチもなくごめんなさいです;;
2011/05/24(Tue) 00:37
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