青エク夢

□花のように凛と
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桜ももう満開になって、ハラハラと桃色の吹雪が舞う4月。私は高校に進学し、ついに憧れの花の女子高生。っていっても、ドラマやアニメみたいな授業サボったりとか、髪の色染めたりなんかせずに勉強に浸かる日々が待ってたりする。まぁ、憧れは憧れってことだよね。

さて、私こと神凪 鞠亜は、名門校の聖十字学園の新入生になってきます!!





*_________*
*第1話*
高校生になりました
* ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄*















入学式。奇抜な理事長。入試前などでもらったパンフレットに写真は載っていたが、実物はまた、なんというか、想像を絶する派手さだ。うん。あ、新入生代表…ってことは入試トップ?ぐぬぬ…見た目からして勉強ができそうだ。え、いや、いい意味で。別にけなしてるわけじゃないから。眼鏡かけてるからとか関係ないです。私もかけてます。嘘です。


入試トップということはクラスも特進科だろう。ならきっと私とクラスメートになるのかな。さて、どんな人なんだろ。すごく優しそうだな。


新しい生活、環境、色々な期待を膨らませる。これからの学校生活に胸をときめかせて笑みが思わず漏れてしまった。いや、一人で笑ってるとかただの変人じゃないか。入学初日から友達できないだなんて嫌だよ。きゅっと緩んだ口元を引き締めた。


長々しい新入生への祝いの言葉を右から左に聞き流し、やっと式典が終わった。どうせありふれた言葉の羅列にすぎないのだから、あまり進んで耳を傾けようとも思わない。


ルンルンと、これから青春を謳歌する教室に足を運ぶ。……ん、あれ、目の錯覚かな?私のクラスに見た目からして不良のような人がいる。あ、また見た目で判断してしまった。いけないいけない。見た目で判断するなんて私の悪い癖だな、直さなきゃ。と思う半面、やはり第一印象は大切なんだと痛感した。あれ、なんだか見た目で判断してしまった人たちに失礼なこと言った気がしたが気にしない。いや、気のせいだ。


教室に入って私の目に留まったのは、ソフトモヒカンでそれを強調するかのように真ん中を金髪に染めている怖面な男子生徒。彼がいるこのクラスは特進科。間違えるはずもないので、きっと根は真面目で勉強はできるんだろう。そう勝手に思い込むことにした。別に、教室間違ってませんかとか思ってないから。え、だから思ってないってば!とりあえず、入口付近で突っ立ってたら邪魔だ。席につこう。私の席は…。


黒板に張り出された着席表で確認して席につくと、隣には先ほどの金トサカの強面くん。ああああカツアゲとかされたらどどどどうしよう!?っていうのは冗談で、仲良くしてもらおうと声をかける。

『初めまして。隣の席、よろしくね。』

「…おん、こちらこそよろしゅう。」

『私、神凪 鞠亜。君は?』

「俺は勝呂 竜士や。」


ななな、なんと彼は関西弁!なんだか新鮮だなぁ。そして、少し言葉を交わしたが、悪い人ではなくむしろいい人みたいだ。

『勝呂くんって関西弁だね。大阪出身なの?』

「ちゃう、京都から来たんや。」

『そうなんだ!方言っていいよねぇ、憧れちゃう。』

「そ、そうか?」

ん、あれ。なんだか彼の中で私は不思議ちゃんに位置づけされてしまった感じ?いや、まだそんな不思議ちゃん発言はしていない、っていうか不思議ちゃんじゃないから。

『あー、学校生活楽しみだなぁー!』

さてさて私の青春が始まりました!









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120202 真宮 瑠榎
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