笛!

□04
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『‥‥っ‥‥くそ、くそっ‥‥‥動け、動けよ‥‥!!!!』


いくら頑張ったって元には戻らない。そんな言葉で諦めてたまるか。そんな思いも、痛みしか生まない足に掻き消されそうになる。


『なんで、なんでっ‥‥言うこと聞けよぉっ!!』


うああああああ!!!!!!!!


夜のリハビリルーム。彼女はここに居た。俺より先にここでリハビリを続けている、陽菜ちゃん。彼女以外に人はおらず、頑張っているんだなと様子を見ていると、彼女は弱音を吐いていた。


わかる、わかるよ。痛いほど。


『‥‥っ』


声をかけるべきか、否か。いつも笑顔な彼女が隠している部分を見てしまった。……できるなら、頼ってほしい。陽菜ちゃんが、一人で泣かなくていいように、支えになりたい。


辛いリハビリに堪えれているのは、皆からの寄せ書きが詰まったボールはもちろん、一番は陽菜ちゃんの存在があるから────‥‥‥。


「陽菜ちゃん。」


『!!!──‥‥将、』


声をかければ慌てて涙を拭う陽菜ちゃん。


「擦ると腫れちゃうよ。」


『あ、うん‥‥。』


「陽菜ちゃんは、頑張ってるね。」


『‥‥‥‥‥。』


「でも、」


『‥‥‥‥‥‥‥‥‥。』


「無茶しないでね。頼りないかもしれないけど‥‥俺でよかったら、頼ってよ。」


温かい彼の言葉に私は、涙を零した。





君と私は違うんだよ。

君は神様から愛された。
私は神様から嫌われた。


治る君と治らない私。


何が分かるの、
何を分かってくれるの。











口には出さなかったものの、胸の中ではグルグルと黒い感情が揺らめいた。こんなの八つ当たりだなんて知ってる。


だからでしょうか。
大切な大切な友達に、こんなこと思ってしまったから、































私ってば、やなやつ。



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