笛!

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目を覚ませば、真っ白な天井が視界に広がった。体を起こして窓の外はもう暗かった。何時間、いや何日眠っていたのだろうか。


足を動かす度にツキリと痛む。ああ、やってしまった。


またサッカーから私は遠ざかってしまった。


「陽菜─…!」


『お母さ、』


出張が終わって日本にいるはずの母。ああ、連絡があってこんな遠くまで駆け付けてきてくれたんだ。


「馬鹿っ!どれだけ心配したと思ってるの、バカ陽菜!」


ぎゅっと、苦しい程に抱きしめられる。


『ごめ、ごめ…なさ─…』


「……陽菜。お母さんはね、」


ヤダ、言わないで──……!


「日本に一緒に帰ってほしい。」






















お母さん、それは。







私に、サッカーを諦めろって、







言ってるの────……!!











『…!!ぉ、母さ…』




「ごめん。ごめんなさいね、陽菜。」


なんでまたお母さんが泣くの、


「お母さんが、我が儘で。」


違う違う。違うんだよ。


「陽菜が好きなこと出来るのが一番だとか言って、本心は…。」


心配かけて、お金かけさせて。
治る見込みもないのに。
我が儘なのは、私なの。


「陽菜にはもうサッカーしてほしくない。生活に支障がない程度なら、って。」










ご め ん な さ い 。








『ごめ、なさ…考えさせて……!』



ボロボロと、互いに涙で顔をぐちゃぐちゃにさせながら互いに謝りあっていた。












それでも私は、サッカーを諦められない。









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