短編集

□内緒の海
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夕闇 一人で過ごしていた
そんな日々 遠くの誰かを
求めてた

黄昏 一人背を向けて歩く君
幼さが まだあどけなく残る
なのに一人で耐えてた

みつめて目があって
「大丈夫?」そう言われた
そんな気がした
蒼い瞳…

もう 一人じゃない 隣にいるよ
オレは君の傍に
恋愛とか そんなものじゃない
ただ 傍にいたいだけだよ
孤独を怯える君の…隣に。



暑い 夏の日差し逃れるように
君との夕焼けの砂浜
覚えてる?

夏は いつも暑く輝くから
小さな 手握ってくれたね
暖かい手…覚えてる

大事な人だった
「大丈夫?」そう言われた
そんな気がした
紅い瞳

バカ出来てじゃれて 遊んで
君と歩いた波際
仲間とかそんなものじゃない
家族よりももっと確かな
もっと強い絆 感じた



大事なものなんて判らないけど
あの日二人だけで行った海を
忘れはしないよ
たとえこの先
君と離れることがあっても

大切だった何よりも
護りたかった 絆
この手で失ったけれど
もう一人じゃない 隣にいる
オレは君の傍に
恋愛とか そんなものじゃない
ただ 傍にいたいだけだよ

もう一人じゃないよ
傍に君がいるから
この気持ちが何かは
判らないけど

バカ出来てじゃれて 遊んだ
あの大きかった海が
今は小さく見えるよ
君といるこの時間を今は
強く抱きしめて行こう…
例えばそれでいつか
傷付く事になっても


忘れはしないよ
君と行った内緒の海
砂浜 潮の匂い
暖かいその手を…

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