NOVEL2

□マイダーリン☆マイハニー
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新妻になったばかりのルルーシュは、朝から旦那様であるスザクのために朝食をウキウキ気分で作っていました。
元々とても愛情深いルルーシュは大好きな人のために何か出来るのは嬉しいのです。
もこもこのスリッパを履いた細い足で、キッチンを軽やかな足どりで歩き、料理を手馴れた手つきで作っていきます。
オムレツを焼いているフライパンを片手に持ち、中のオムレツを一旦宙に飛ばすとひっくり返して、またフライパンでキャッチしました。
そして、まったく崩れのないオムレツが出来上がり、お皿に移して手作りのソースをかけると完成です。
それを二人分作り、お皿を手にするとぱたぱたと食卓に運びます。
「よし、出来た」
食卓にとても見事に出来上がった朝食を並べ、満足そうな笑みを唇に浮かべます。
食卓に並んでいるのは焼きたてのクロワッサン、手作りのソースがかかったまったく崩れていない形の綺麗なオムレツ、手作りのトマトベースのドレッシングがかかった新鮮なサラダに、手作りのオレンジジュース。
スザクは日本人だからか基本的に和食が好きですが、たまに洋食も食べたいと言います。
昨日の夜も、シングルベッドで二人で寝ようしていると(ダブルベッドよりもシングルベッドのほうが密着して眠れるため、二人で使用しているのはシングルベッドなのです)スザクはルルーシュの胸に甘えるように顔を擦り付け、明日の朝は洋食が良いとお願いをしてきました。
しかもスザクは胸に顔を擦り付けるだけでなく、それはもう色々と触ってくるのでもちろんそれだけで済むわけがなかったのですが。
「喜んでくれると良いな」
ルルーシュがぽつりと呟くと、後ろからとたとたと足音を響いてきます。
新婚になる前から一緒に過ごしていたので、すっかり聞きなれた足音です。
「おはよう、ルルーシュ」
ルルーシュの大好きなふわふわの毛並みを寝癖でいつもより少しだけ跳ねさせて、彼の愛しの旦那様であるスザクが起きてきました。
スザクは寝癖はあっても、寝起きのあくびはしません。
美しい愛する妻がいて、幸せでドキドキキュンキュンしているのにあくびなんて出るはずもないからです。
スザクはそのまままっすぐにルルの元へ向かうと、慣れた手つきで腰を抱き寄せて、愛しい愛しい妻の愛らしい唇におはようのキスを贈ります。
ルルーシュもスザクからのキスを瞳をそっと閉じて、とても当たり前に受け入れました。
ルルーシュにとっても愛しい旦那様のキスはいつもの日常だからです。
「今日の朝は約束通り洋食だ」
「うん!すごく嬉しいよ!」
スザクは満面の笑みを浮かべ、嬉しさからルルーシュを抱き締める腕に力を込めます。
ルルーシュが一つ一つ自分との約束を守ってくれることがスザクには嬉しくてたまりませんでした。
「ほら、それよりも早く顔を洗ってこい。寝癖は…一人で直すのは大変そうだから後で手伝ってやる」
「うん!」
スザクは元気良く頷くと、名残惜しそうにルルーシュからゆっくり離れて、再び唇にちゅっとキスを落として洗面所に向かいました。
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