NOVEL2

□誕生日はじめました。
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ルルの日記調に書いて状況説明したルルお誕生日話です。
なりきりチックにもなっているので、嫌な方はスルーしてやってください。



ナナリーが今日一日俺に起きたことが知りたいと言っていたから、簡単だがメモもかねて日記にも書いておこうと思う。
こういうことは書いておきたくないが、ナナリーの願いなんだから、仕方がない。
始めは嫌だと思っていたが、全体を通すととても祝福されて素敵な日だったとは思う。


今日は朝早くスザクが家に迎えに来たと思うと、突然世界でも有名な巨大テーマパークに行こうと誘われた。
確かに今日は平日だが学校の都合で休みになっているから誘うのは問題がない。
けれど、当日は流石に止めてくれないだろうか。
それでも人の話を聞かないのがスザクだ。
仕方無しに俺が折れるしかないのだ。
誘われた場所は、場所は千葉にあるはずなのになぜか固有名称が東京ディ○ニーランドだ。
テーマパークの名前や駅の名前、アトラクションの名前を書くと版権問題などのこともあるから、少し気になるところは○を入れて書いておこうと思う。
さて、遊びに行くのには事前から綿密に計画をたてたいところだが、スザクと言う人物は昔からそういうことをまったくしない。
そのためスザクの突飛な行動はいつものことだと理解出来るが、男同士で遊園地に出かけるのもどうかと思うところである。
しかしそのことを伝えてもスザクはまったく気にした様子がなく俺に大馬鹿なありえない一言を言ってくれた。
「女装していけば良いじゃないか」と。
その後にも、「似合うから大丈夫」、「君の女装は世界一だよ」など、まったくフォローにさえなっていない褒め言葉の数々を俺に突きつけてくる。
枢木スザクとの関係は一応世間一般的な言葉で言うと「幼馴染』でそして『恋人』だ。
けれど、この発言の数々を言われて恋人をやめてやろうかと俺は心底思った。
怒りに震えた手でスザクを殴りつけてやろうかと思っていた矢先、俺の世界で一番愛する弟と妹が可愛らしい足音を立てて玄関にやってくるじゃないか!
弟のロロに、妹のナナリーは目に入れても痛くないほどに愛している弟と妹だ。
二人もきっと俺の味方になってくれるだろう期待して、微笑みかければそうはいかなかった。
けれど陰から一部始終をこっそり見ていたらしいロロたちは、仲良く手を繋いで俺の傍に来ると、女装の手伝いをすると笑顔で申し出てくれたのだ。
愛らしい笑顔を向けられてそう言われれば、断れる兄がいるだろうか。
世界中を探してもきっといないだろう。
あまりに輝かしい可愛い笑顔だったために、その眩しさにクラクラしてしまったところだ。
さて、スザクは俺と幼馴染だが、それはロロとナナリーに関しても言えることだ。
ロロたちも昔からスザクを兄のように慕い、俺とスザクが付き合い始めた頃もとても祝福してくれた。
そのため、俺とスザクのデートにもとても協力的なんだろう、きっと。
女装なんて死んでも嫌だったが、心優しい世界一可愛い弟たちの協力を断るわけにもいかない。
そのため心はスザクへの恨み言を唱えながらも、表面上はロロたちに有難うと満面の笑みで返すしかなかった。


そして出かけることになり、見事にロロとナナリーの手に寄って女装させられてしまったが、服装の表記はやめておく。
ナナリーは俺が着ている服をちゃんと見ていたし、俺も自分の着ていた服を思い出したくもない。
それにしても、どうしてスザクは用意周到に女物の服を持ってきていたんだ。
あいつは始めから俺に女装させるつもりだったのか?
男に女装をさせてどうするんだ?
本当にあいつの考えていることは理解不可能だ。



電車に揺られること一時間。
無事に舞○駅に到着した。
電車の中でスザクにいかがわしい嫌なことをされかかったが、思い出したくもないし、移動中のことは省略しても問題ないだろうから、そこは省略しておく。
駅から少し歩いてディ○ニーランドの入り口に来ると、フリーパスを買って入園する。
いくらスザクに誘われて連れてこられたとは言え、フリーパスは自分で買うのが当たり前だと思っていたが、スザクがパス代を出してくれた。
パス代を払うと言う俺に、スザクは頑なにいらないとだけ返してパス代を受け取らない。

何でも、今日はおめでたい日だから奢ると、告げられた。
だからそのお祝いだとも。
この時俺は特に意識することなく、ただ頷くだけだった。
スザクのおめでたい日だから俺を誘ってここで遊びたかったのかと。
スザクはいつも突然おかしなことをすることもあるから、自分のおめでたいことに俺を連れまわしても今に決まったことじゃない。
スザクが頑固なのはいつものことだから、きっとパス代は受け取らないだろうと仕方なしに俺から折れてやった。
ずっと寒い中入り口あたりで動かないのも寒くて仕方ないからだ。
電車でパス代分は別の何かで返そうと決めて、俺はため息混じりにスザクの手を引くと地図を片手に園内を回ることにした。
乗った乗り物に関しては、すべて書いても良いが長くなりそうなため、流石にナナリーが読むのも大変だろうと思うから、主なものだけを書いておこう。
もしナナリーが改めて聞いてくれたら答えられるものは答えようと思う。
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