それでも君を愛してる! 綱吉said.

□Duemilaotto Agosto 20 (mercolrdi)
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人の、話し声?

この、少し耳に残る声と…

この声は…


「――――…きょ、や…さ」

「あぁ、ごめんね、起こした?」

「んー…」

「ちょっと馬鹿鮫、綱吉の身体みるんじゃないよ、僕のなんだから

「ゔお゙ぉい…随分な独占欲だなぁ…、まぁ良いけどよ、終わったら飯食いに来い」


スクアーロが俺の方を見ずに行ってしまう

まぁ正直な話、見られたくは無かったけど


「身体、大丈夫?」

「……」

「綱吉?」

「………恭弥さん、正直に答えてください」

「何…?」

「仕事、忙しかったんですか?」

「え?」


あ、少し動揺した

やっぱり、忙しかったんだ

それなのに、俺に付き合ってこんな遠い異国までついてきてくれて…

俺は、そんなの知らないで、浮かれて…


「正直に、答えてください」

「……まぁ、確かに…最近財団の方の仕事は忙しいよ、でも…」

「だったら!そう言ってくれれば俺だって無理にこんな遠くまで連れてこなかったのに…っ」

「綱吉…」

「恭弥さんは、いつもいつも優しくて、俺に甘くて、そんな恭弥さんに甘えてばかりいて…
なんか、俺…情けなくて…」

「……綱吉は何も悪くない」

「またそうやって自分が悪いみたいなこというんだ…!!」

「っ…」

「…、っ」


そのまま、シーツを身にまとうようにして立ち上がる

昨日の情緒で疲れている腰がすごく軋んだ

でも、今にも崩れそうな膝を懸命に動かして、俺は部屋から出て行く

恭弥さんの近くに痛くない

近くにいたら、また甘えてしまって、恭弥さんに無理させてしまう

そんなの嫌だ


「綱吉……!!」


背中に、恭弥さんが俺を呼ぶ声が聞こえたけど、そんなの気にせずに走る

そのまま、城を出て、人気の無い敷地から飛び出した

ここら辺は、ボンゴレの土地だから近づくものは早々いない

今、シーツ一枚に身を包んでいることを気にせずに走れた

でも、いい加減膝が限界

 
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