復活CP小説

□ごめんねとありがとう
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「こんなところにいたのか…骸」

「…これはこれは、キャバッローネの10代目がどうしてこんなところへ?」

「お前がここにいるって聞いてよ、いてもたってもいられずにな」


雨の中、佇むのは六道骸

傘を差し近づいてくるのは『跳ね馬』ディーノ


「くふ、あなたもそうとうの物好きですね」

「悪かったな」


言って、傘を差し出す

一瞬で濡鼠になるディーノをみて骸は目を見張る


「いつまでこんなとこにいる気なんだ」


土砂降りの雨の中、傘を持っているのに二人はぐっしょりと濡れている

もう傘なんて必要ないのではないかと思うほど…

自嘲気味に骸が笑う


「いつもで…と言われましても、僕は生きる意味を失ってしまいましたから…」


後ろを振り返る

そこには真新しい墓

小さく墓石に刻まれた名前は―――


「まさか、彼がこんなにも早く逝ってしまうなんて…誰が予想したでしょうか…」


『Kyoya Hibari』

抗争中、撃たれそうになった骸をかばって撃たれた

ボンゴレは雲の守護者を失って不安定となりつつある


「―――…いつ、誰が、どんな理由で死ぬのかなんて…この世界じゃ誰にもわからねぇよ」

「くふふ…そうですね、それを覚悟の上この世界に身をおいたのですから」


何が起きるかわからない

今まで当然のように隣にいたものが、いなくなってしまうことだってある

それがこんなにも…悲しいことだったなんて―――


「僕は、どうしたらいいのでしょう…」

「骸…」

「僕にとって、恭弥がすべてでした…恭弥も同じ気持ちだと信じています…
人との接し方に不器用で、どうすれば相手に想いが伝わるのか一生懸命で…
そんな恭弥を見てるのが幸せで...それなのに」


今、思い出せるのは血の海の中冷たくなっていく愛しい者の姿

 
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