復活CP小説
□Affetto
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「大切なものは均衡を保つこと、この関係を崩しちゃいけない、絶対に」
「でも、それでもお前は俺を求めるんだろ?」
「もう戻ることは出来ない、この腕で、君を抱きしめた」
「戻らなくて良い、このままで良い、ずっと傍に居て、ずっと俺のものでいて」
「愛してます、沢田綱吉―――…」
=== Affetto ===
「はいこれ、報告書と始末書と領収書」
「…恭弥さんが先に始末書を提出する時って、たいてい良い事無いんですけど…?」
「この僕が直々に始末書を書いてあげてるんだ、光栄に重いなよ、綱吉」
「ハァ〜…」
「溜息吐くと幸せ逃げるって自分で言ったくせに」
「ふふふ、もう、何も言わないで下さい」
差し出された書類たちを受け取って、まず領収書に目をやった
書かれている有り得ない額に思わず目を閉じて、眉間を押さえる
有り得ない、どうやったらこんな額がすっ飛んでいくのか
「今回は何をしたんですか」
「報告書に全部書いたよ、僕は仕事が終わったばかりで疲れてるし、次の仕事が山積みだからもう戻る」
「無茶ばっかりしないで下さいよぉ…」
「尻拭いをするのが、上司の勤めだろう」
「ゔ…」
「じゃぁね」
「え、ちょ…っ…ハァ……」
プシュ、と空気の抜けるような音を響かせて扉が閉じる
伸ばした手の行方に困り、そのまま机に突っ伏した
「もう、疲れた」
雲の守護者である雲雀恭弥は、自身の財団とボンゴレの仕事の、二足の草鞋で働いている
忙しいのも分かってはいるけれど、彼でないと対処できない案件も多々あるのだ
そしてその度に膨大な額の請求書や領収書やなんやかんやが届くのもまた事実