それでも君を愛してる! 綱吉said.

□Duemilaotto Agosto 20 (mercolrdi)
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目を覚ましたとき、隣に彼方はいなくて

すごく、寂しいって思っちゃった自分がいた






==== Duemilaotto Agosto 20 (mercolrdi) ====







―――逃げるのか?


何から…


―――貴様は、それでいいのか?


いったい、何を…?


―――たまには、反抗期を迎えてもいいのではないのか?


あなたは、いったい……





「…――――?」


ぼんやりと開いた視界にはいったのは、真っ白なシーツと自分の手

横になって、丸くなるような状態で眠っていた俺は、少しうろ覚えの記憶を手繰る

そうだ、昨日イタリアに着いて…

それで―――…


「っ…!恭弥、さん…?――っく…」


思い切り起き上がると、腰に鈍い痛みを感じてそのまままたベッドに沈んだ

痛い…っていうか、だるい

昨日、あれだけシてればツケが回ってくるに決まってる

うわー…今日これ、起き上がれるのかすら心配だよ

って、それどころじゃない


「…恭弥さん、どこに…」


いつもなら、俺のこと抱きかかえるようにして眠ってるあの恋人様がいらっしゃらない

どこいっちゃったんだろう

俺を、置いて…


「―――…、っ」


そんなこと思った瞬間、背筋に悪寒が走る

置いていかれるなんて、ありえないって知ってるのに

心配になる

恭弥さんがいないだけで…


「……恭弥、さん」


泣きそうになったその刹那、扉がゆっくりと開いて人が入ってきた

この気配は


「…ぁ」


恭弥さんの…

ゆっくりと、極力音を立てないようにしながら入ってきた

俺は眠気とだるさで、なんか動く気になれなくて


「あぁ、まだ寝てるんだね…」


違う、起きてるけど…

寝ててもいいのかな


「まだ朝の6時半だし…全然平気かな」


あぁ、まだそんな時間なんだ…

でも日本はたぶん、お昼過ぎてるよね

恭弥さんが、俺の頭を撫でてくれた


「昨日無理させたし…まだ起きない、かな」


起きろって言われたら起きるけど…

でもまぶたは重いし

狸寝入りしてれば良いかな

そんなこと考えてたら、恭弥さんは何か自分の荷物を取り出して、机に向かった

何するんだろ…


「……?」


ゆっくりと気づかれないように目を開けて、顔を上げる

見てみれば、パソコンを開いて、資料片手に何か作業

仕事、かな…?

イタリアまできて?

そんなに、忙しかったのかな……

それなのに…


「―――…、」


俺は、そのまま表情をゆがめて、ベッドに再び沈んだ

もう、惰眠を貪ってやる

すぐに眠気は襲ってきて、俺はそのまま眠りについた



 
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