偲遊記
□第四ノ刻 忍び寄る影 (前編)
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遥か西 天竺へと向かう旅・・・
その先に一体何があるというのだろう・・・?
+ + + +
「はぁ・・・はぁ・・・や、やっと着いたぁ・・・!!」
大声を上げて喜ぶは、まだ幼き悟浄。
「つ、疲れましたねぇ〜・・・」
トリが街を見つけて数分。
どういう訳か絶え間なく妖怪に教われ、
5人は体力を極度に消費してしまったのだ。
「大丈夫?お師匠さん。」
三蔵を背におぶい、
安否を確かめる悟空。
一行は暑さと、歩きなれぬ砂漠の砂に足をとられ、
疲れている所を多量の妖怪に襲われたのだ。
そして戦うことのできない三蔵は、
せめて悟空・悟浄・八戒に迷惑を掛けまいと、
必死に逃げ回っていたから一人、他の4人と比べて体力の消耗が激しい。
「はい・・・すみません・・・。」
疲れたように笑い、
三蔵は悟空の隣で三蔵の杓錠を持って、
連れ立って歩くトリにも同様、
“すみません”
と謝った。
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