偲遊記

□第一ノ刻 大地の子
1ページ/8ページ




 「・・・誰? お前。」

 問いかけるは胡坐をかいて、
こちらを見上げる一人の青年。

 茶色の髪に、真っ白な肌。

それに異端とされる金眼を携えた、
美形の青年。


 なぜ私がこんな所にいるかというと、
それは3時間前に遡らなくてはならない・・・。









  + + + +



 とある寺院の、とある部屋に。

一人の女性がいた。



「(―――・・・か。   だれか・・・・・・ケテ・・・・・

   誰 か ・ ・ ・ タ ス ケ テ )」




突然聞こえた不思議な声。



頭に直接響くような。


しかし何処か懐かしくて。


自分がこの声を救わなくては。





そう思える 声 がした。






.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ