「透き通る様な白い肌」
「何がですか?」
「伸びた爪」
「何です?」
「鋭利な歯」
「ヴァンパイア」
「そうなの?」
「違いますよ」
「違うの?」
「貴方は一体私を何にしたいんですか」
「とりあえず人間ではないよね」
「そうなんですか?」
「知らなかったの?」
「てっきり私も人間かと。」
「人間はそんな甘い物ばかりで生きてはいけないんだよ」
「誰もそんなこと教えてくれませんでした」
「ひとつ学べてよかったじゃないか」
「血、もらえますか?」
「それはだめ」
「何故ですか?」
「だって僕はヴァンパイアにはなりたくないもの」
「では殺して下さい」
「いいよ」
「キラですね」
「違うよ」
「愛する人に、杭で心臓を。あ、いや、ノートがあれば十分でしたね」
「杭は用意しといてよ?」
「分かりました。ワタリ、頼む」
『畏まりました』
「十字架と大蒜は僕が用意するよ」
「大蒜は嫌です…」
「最期くらいはお願いきいてあげる」
「ありがとうございます」
「ノートは使わないようにするね」
「らいとくんはケーキおかわりしますか?」
「ん、じゃあ戴くかな」
「モンブランとショートケーキどちらにします?」
「モンブランがいいな」
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