短編集
□アホ4人の朝
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「純ちゃんっ真っ芽生ぅううっ!!!」
ガラガラガラッと大きな音を立ててドアを開ける桃児。
走って教室まで来たのか、朝早くにも関わらず頬が赤く、息を切らしている。
「おはよー桃児ぃー」
「んだよ月曜の朝からうっせえな桃児!」
「てめえ桃児!俺の嫁のボイスが聞こえないだろうが!!」
名前を呼ばれた三人が三様の返事をして桃児を見る。
桃児の方はと言うと、その三人の表情も気にせず、次の言葉を発した。
「おおおおれっ、どうてい卒業した!!」
「はぁああああ!!??」
三人はおろか、周りのクラスメートの空気さえも凍りついた後、純子と真と芽生の驚愕の声が揃って教室に響いた。
「えっえっえっ本当!?」
「…まだだったのか」
「リア充乙です」
またも三様の反応で桃児の言葉を受け止める。
桃児はニコニコと笑って、少々困惑している三人の元に歩み寄って再び口を開いた。
「って言う夢を見て朝ヌいて来た!」
その言葉の数秒後、桃児を罵倒する三人の揃った声が再び教室に響いた。