仮面ライダーW

□こたつにM/それが欲しくてたまらない
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こたつの中で正座する2人。
目の前には湯気の立った雑煮。



「よし、食うぞ!」



翔太郎の合図で2人は同時に手を合わせた。



「いただきまー……オイ、どうしたフィリップ?」



手を合わせたまま、お雑煮を凝視して固まっているフィリップ。それに気付いた翔太郎がすかさず声を掛けた。



「…今頃亜樹ちゃんは、どうしているんだろうね…」




「あぁー、亜樹子か…。アイツも照井と雑煮食ってんじゃねぇか?」



去年、亜樹子は竜と結婚した。つい先月の事だが、2人はそれ以来亜樹子とは会っていない。



「また2人に戻っちまったけどな…。まぁ、会おうと思えばいつでも会えんだし、落ち着いたら亜樹子もこっち顔出すだろ?」



「そうだね。……翔太郎」



「ん?」



「…君も、早く相手を見つけたまえよ?生きてる内に」



「テメッ…!?言ってくれるじゃねぇかコノヤロウ…!!(泣)」



左翔太郎。独身。
恋人熱烈募集中!







「よぉっし!今年の抱負は決まったぜ!絶っ対ぇ彼女作ってやる!!」



1人意気込む翔太郎を楽しそうに見つめるフィリップ…。鬼だ。



「立ち直りが早いのは君のいい所だよ、翔太郎。願掛けに、この後初詣にでも行くかい?」



「おぅ!そりゃいいアイデアだ!これ食ったら行こうぜ!」




新年最初の予定が決まった所で、再度2人は手を合わせた。
そして、食べ始めの挨拶を発するため同時に口を開く。





「「いただきま……」」





バアァァァン!!!



ビクゥッ!!




けたたましい音と共に事務所のドアが開き、その轟音に驚いた翔太郎は飛び上がった。



「なっ、ななっ…なんだ!?」



突如として事務所に現れた来訪者。
それは…



「あ、亜樹ちゃん!?」
「亜樹子ぉぉ!!?」



「久しぶり、2人とも!」



それは、つい今し方話題に上った張本人、鳴海亜樹子その人であった。




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