仮面ライダーW
□絶不調のA/夏バテライダー
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ミーン。ミーン。
気怠い昼下がりだぜ…。
ここ数日、ドーパントによる事件も起こらず、これといった依頼がないのも重なり、俺達は平和な日々を過ごしていた。
…だが。
一つ厄介な問題が、他ならぬこの事務所内で起こっていた。
それは…。
ミーン。ミーン。
ジー。ジー。
「だぁ゛ぁ゛ーーっ!!暑いっ!!!」
翔太郎はお気に入りのブラックコーヒーを一口飲んだ直後、思い切り叫んだ。
「仕方がないよ。エアコンが故障中だからね」
そんな翔太郎を一瞥してから再び手元の本に視線を移すフィリップ。
「フィリップお前…何でそんなに涼し気なんだよ…」
汗だくで辛そうな翔太郎とは対照的に、フィリップは普段と変わらない様子で平然と本を読んでいる。
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