ぶっく
□麗しの恋敵〜もう一つの物語〜
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俺が悠と出会ったのは兄さんの彼女が来る予定の日の前日だった。
「明日、俺の彼女が来るから」
急にそんな事を言い出した兄、朔也(さくや)。
兄の言葉に苦笑しつつもうまく言っている様で安心する。
兄には昨年の秋くらいから付き合っている彼女がいる。
兄の話によると俺とは同じ年らしい。
ということは俺と同じ高1ということになる。
付き合いたての頃、その子と知り合った経緯を兄が話してくれた。
兄の親友、哉太さんに紹介してもらったらしい。
…妹として。
哉太さんには双子の妹と弟がいる。
その妹と兄は付き合っているんだ。
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