Please Recalls Me
□Recalls...08 積年の恨み
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いままで、いっぱい喧嘩してきた
いっぱい憎まれ口をたたきあってた。
だからせめて、戻って来れなくなる前に―――
Recalls...8:積年の恨み
「・・・行くのか」
自室で、荷物をつめる。
壁にもたれ、腕を組んで言うグリムジョーにウィラは手を止めずに言った。
「ん、ちょっと長くなりそうだけどね。ウルキオラと仲良くするんだよー?」
ニシシ、と悪戯っぽく笑い顔をあげる。
白い部屋に照りいる月明かり。
それが照らしだす部屋に、もう荷物はほとんどなく。
もとから、必要最低限のもの以外のない部屋だった。
だから、荷物も少し大きめのウェストポーチに全て収まる。
ウェストにそれをまきつけ、グリムジョーに向き直った。
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