novel

□wine of mine
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VIP・・・『Very Inportant People』・・・アスランはなぜそんな話を持ちかけられたのかそのときは分からなかった。

「えぇ、世界にとってとても大切なお方ですし、私にとっても大切な方ですのよ。」
「それは・・・。」
「まぁ、1番は・・・あなたにとって、かもしれませんわね。」

アスランはやっとラクスの言葉の意味を理解した。脳裏に『1番大切な人』の笑顔が浮かぶ。

「えっ・・と、その方を私が迎えに行けばいいので?」
「えぇ。あなた1人で十分ですわ。」
「1人で・・・?!」

VIP待遇として、それはさすがにまずいのではないか・・・とアスランは思う。
たとえ自分が彼女を独占したい気持ちがあったとしても・・・。

「これは議長命令ですわv」
「そ・・・それは職権乱よ」
「どうかしました?」
「何でもありません・・・。」

なんともいえないオーラにアスランは押し黙る。

「今回は極秘入国ということでしたし・・・あちらの方にもちょっと事情があるようなので、あなた1人にお願いしたいのですわ。」
「・・わかりました。」

アスランは固い表情で頷いてみたものの、内心はやはり嬉しく思ってしまう。
そんな彼の一面を、ラクスは見逃さなかった。

「ふふっ・・・口の端が上がっていましてよ、アスラン。」
「ら・・・っ、ラクス・・・。」
「では、カガリさんのこと・・・頼みますわね。」
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