novel

□wine of mine
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ラクスの最後の言葉の意味を、アスランはこの後、知ることとなる。

*****

ラクスの携帯電話が再び静かに音を立てた。
その受信先に『キラ・ヤマト』という文字が浮かぶ。

勤務中に不謹慎とは思いつつも、ラクスは胸躍る気持ちで電話をとった。

「はい。」
『あ、ラクス?ゴメンね、勤務中。』
「いいえ、本当はいけないんですが・・・昨日今日だけは特別としておきますわ。お誕生日ですもの。」

キラはモルゲンレーテなどで、自らの能力を生かした生活をしている。
が、やはりカガリやラクス、アスランよりは融通の利く仕事なので、彼はカガリより一足先にプラントに来ていた。

そして昨日から、2人は例の誕生日パーティーのことについてや、カガリの来訪についてのスケジュール調整をしていたのだ。

『どう、アスラン。迎えに行かせた?』
「えぇ。あのポーカーフェイスが崩れまくりでしたわ。」
『目に浮かぶよ。会場とかは準備取れたから!カガリのほうは大丈夫かな。今朝メール返ってきてたんだけど・・なんか・・。』

キラが口を濁した。

「えぇ、ちょっと具合が悪いみたいですわね。」
『多分弱いんじゃないかと思ったんだよね。カガリ、前にそういう系のお菓子とか食べれなかったからさ。』
「きっとアスランがなんとかしてくれますわ。」
『ラクス・・楽しそうだね・・・。』

キラはおそらく電話の向こうで笑顔全開でいるだろう恋人の姿に苦笑した。
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