other(短編)
□One soul and two existence
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最初は面白かった、足が砂に埋まる感触にも流石に飽きてくる。
ま、それもそのはずか。歩き通しなんだから。
あたしの前は、スタークが黙って歩いている。
そして周りは一面の砂。
雪だったら銀世界とか言うらしい。だったらこの場合は何と言うのかな。
そんなどうでも良い事を思うのは、ふと頭に浮かぶ嫌な考えから逃げるため。
あたしたちは、孤独を嫌い魂を二つに分けた。
そうして、独りではなくなった。
でも、
でもたまに微かに、思うのだ。
孤独じゃないという事を、自分ではない他人と共に居る事と仮定するならば
元の魂が同じあたしたちは、他人と言えるのだろうか。
あたしたちのこの状況は―つまりそれは結局、
孤独と同義なんじゃないんだろうか。
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