○NARUTO夢○

□もうひとつの記念日
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付き合ってから3カ月


まだまだトモダチだった時とあんまり変わってないオレたち。




今日こそはもっと恋人らしくなろう、という決意を胸に


オレは初めて名前の部屋に遊びに来た。












女の一人暮らしの部屋は、やっぱなんかちげーよな。


いい匂いとかするし。



なんかこう、柔らかい雰囲気で…まさに名前の部屋って感じだ。








「なぁー」



オレは台所で昼飯の片づけをしている名前に声をかけた。


ワンルームだから、オレがいる居間からキッチンまで視線を遮る物はない。



『な、なに?』



洗いものから目線をこちらに移すことなく、あいつは答えた。




「早くこっち来いよ」


『う、うんっ。


 もうちょっとだから…』




…お前、皿洗いにどんだけ時間かかってんだよ。


軽く15分は経ってんぞ?










机の上にあった将棋雑誌をソファーに座ってぱらぱら捲ってると、ようやく名前は戻ってきた。




でも、不安そうな顔して突っ立ったまま…。



なにしてんだよ?





「隣、座れよ」



オレがソファーの隣をぽんぽんと叩くと、『う、うん』と言っておずおずと腰を下ろした。



そして第一歩とすべく、さりげなく肩に手を回そうとすると…



『シ、シカマルっ!

 デザート食べよう!』


「?お、おう…」



かわされた。


がっくし…。






今日のこいつ、なんか変なんだよ。


さっきも、メシ作ってる時に後ろから抱きしめようとしたら…


『トト、トイレ!!』っつって逃げられたし。





なんかなぁ…調子狂うぜ。






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