Jude Empty wish
□初恋って初めてだらけ
1ページ/7ページ
第3話
運命的なおとなりさん
―
入学式。
まずは発表されたクラス分けを見て、俺ら1年生は体育館へと向かった。
1年生は5クラス。
結構多い方やと思う。
ちなみに俺は1年5組やった。
まさかの偶然で謙也も同じクラスで、俺らはハイタッチを交わした。
楽しい一年になりそうや。
中学の時みたいに面白くない堅苦しい式が終わって、教室で名前順に席に着く。
斜め後ろの謙也と話したり、知らない子に話しかけたり話しかけられたり。
今日だけで殆どの子とメアドを交換した謙也には負けるけど、
こんなに仰山(沢山)赤外線したんは初めてや。
「白石、帰るでぇー」
いつも通りハイスピードで帰る用意を終わらした謙也が言う。
LHRが終わったのは1分前、早すぎやろ。
「おん、ちょお待って」
謙也を待たせるのは悪い(他の人を待たせるより尚申し訳ない気持ちになる)ので、急いで荷物を片づけ廊下に出た。
「白石くん? 」
透き通った声がして振り向けば、隣のクラス――書かれた標識曰く三年五組から出てきた遠野さんが居った。