詩
□夢
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夢の中のあなたは
微笑んでた。
まるで
今まで全てを赦すかのよう…
あたしの夢は
人の夢。
いつだって
風が吹いただけで舞っていく。
ひび割れたガラス細工。
中のビー玉は転がる。
ごろごろ ごろごろ
とん、と止まった先に微笑んだ。
あなたは
羽根の消えてしまった
あたしでさえ
ビー玉だらけの世界を
救おうと手を差し出すんだ。
その手をとったら
終わりは始まったんだよ。
風が吹いて
あなたは微笑んだ気がした。
真っ暗だった部屋に
窓から月の明かりが差した。
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