駄文

□第二章 “幻想の選択”
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『そうか、良かろう。ただしその眼は自分の“殺す”と決めた者だけに使え、自分の思いと誇りのためだけにな』
「ああ、わかった。それと直死はちゃんと修行をしないと扱えないようにしてくれ。」
修行する課程に意味があるからな。
『フフ、承知した。それといきなり異世界に渡るのはいくら何でも危ないからな、十年ほどここで修行していくといいぞ、なにここでは年を取らんから大丈夫じゃよ。』
「そうなのか、わかった。」
でも、十年やって年取らないって……精神と○の部屋なのか?ドラ○ゴンボールなのか?
『ああそれと儂からはこの刀をやろう、八神流武術を修めているならば聞いたことぐらいあるのではないか?』
「これは……」
桜の紋が印されている柄に桜の花びらのような装飾?がついた鞘、そして……

スッ チャキッ

そこには全てを呑み込むような、それでいて全てを燃やし尽くすような青い……いや“蒼い”刀身をもった刀。
「“幻想刀 蒼桜”……?」
一度爺さんから聞いたことがある、八神の家系に代々伝わる刀が“あった”と。

『そうじゃ、西行桜の親となる木から採った材料に儂の父が鍛えた刀身で出来ておる。それを儂の父が人間界のある家系にこの刀を贈ったんじゃ、使い道を誤らぬかぎりその家系に託送とな。じゃが五代目の息子が狂気にやられておってな、それを五代目が蒼桜で切り、息子を殺すために使ってしまったと儂に返して来たんじゃ。』
そういえば、爺さんが「狂気にのまれた者が一度産まれてきたことがある。」って言っていた気がする。
蒼桜がなくなったのはこれが原因だったのか……。
『それとこの刀は、ここにおる期間が長すぎたのか、もはや上位神剣程にまでなっておる、じゃから蒼桜に認めて貰えぬかぎり、真の力は使えぬじゃろうな。』
「上等だ、絶対認めさせてやるさ。」
まず第一の試練ってところか? 『うむ、良い心がけだ。それと並行世界の神秘の記された本が図書館にあるから見てみるのも良いじゃろうな。』
並行世界の神秘か……
「何から何までありがとうございます。」
『それでは、向かうとするか。ピカッ!!
「うわ!?」
ようこそ、神の箱庭はお主を歓迎しよう。』
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