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□恋路と性癖は縁のもの
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十月九日午後十一時半過ぎ。


私は万事屋へ急いで向かっていた。もうすぐ彼氏である銀時の誕生日。なのに何故こうしてギリギリになってしまったかと言うと、その原因は私が持ってるコレにあった。

『ヤバッ、もう30分ないじゃん!う〜ん、でも急いだらケーキが……。』

プレゼントはいらないって銀時は言っていたけど、気合い入れてケーキくらいは作りたいなって思って作ったらこの有様。お菓子作りって滅多にしないから手間取っちゃって、しかも型崩れしそうだから走ることもできなくて。
だけど甘いものが大好きな銀時だから、喜んでくれるんじゃないかな。

初めて彼女としてお祝いできるという嬉しさも手伝って、私の足取りは軽かった。自然と緩む頬を空いてる手で押さえ、私は銀時の元へ急いだ。







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