短編
□罪悪感
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「普通」を愛していた。
意識してなくとも、「普通」が一番の幸せだと常に噛み締めていた。
普通こそ、平和。安寧。絶対に崩壊してはならない自由。
殺した奴はどんな奴だ。
どんな悲劇を与えたんだ。
どうして、どんな罰を与えたら反省する?
罪は反省を促す事でしか罰にならない。憎むべきは罰なんかではない。
「その人」そのものだ。
煮えたぎる決意を噛み締め、俄雨はその一歩を踏み出した。
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