Short


□彼の彼女〜刹那ver〜
1ページ/1ページ



殺風景な彼の部屋で。


「刹那......?」


不安そうな顔..今まで見た事の無い表情。


「....頼む...。」


微かに震える声で
私に手をのばす。


「..手を、離さないでくれ......。」


握る力はひどく弱い。
いつもの彼らしくない。

「....うん。」


繋いだ手は
氷のように冷たくて
心が軋む----


何にそんなに怯えてるの....?
私はいつでも
ここにいるよ...刹那...

「....じゃあさ、こっちからもお願い..。」


握る手に少し力を加える。


「..好きって...言ってくれる......?」



その瞬間、私は刹那に引き寄せられる。
不安を取り除くように、力強く....強く。


「刹...那.....」


何時もの彼ではない、彼の一部。
普段ならこんな事、してくれないのにね。



「....好きだ.....」


小さく呟いた一言。
それだけで心は満たされる。
...私には、伝わったよ...?
彼の震えも止まっている....
何か得たの?
どうしたの?
私にどうして欲しい....?


..彼はきっと答えない。聞けない想いを抱いて、それでも私は彼の側にいたい。


彼をもっと...知っていけたらいいな.......

END







短い刹那です☆
2年前位に書いたものをあげてみました(・∀・)刹那全然喋らへん...←
名前変換も無くてごめんなさいっ...;;
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ