Platinum Soul---プラチナのタマシイ---


□Platinum Soul
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城下に帰った後のめぐはどこか呆けていて、上の空だった。
何かあったのかと尋ねても、力なく首を横に振るだけ。

黄金の瞳がわずかに曇っていた。

光秀はこの間(第5話くらい)の反省をいかし、近頃更によくめぐを観察する様になっていた。(すとーかー....?知りませんねぇ)
どんな些細な事でも見落とさぬ様に。

自分が1番に気付ける様に...













夜、めぐは眠れているだろうか....と気になって、自分の寝床に入る前に、隣のめぐの部屋の様子を見ようと思い外の縁側に出た。(不法侵入?上等ですよ...フフフフ...)

出た途端、


(人影...)


「誰....?光秀...?」


めぐだった。


「..めぐ...どうしたのです、もう遅い時間ですよ?」

「なんか....寝付けなくて..」


縁側に腰かけ月を見上げている姿は、なんとも儚く朧げで....光秀は思わず両腕で彼女を包みこんだ。



「...消えそうな顔をしないでください...。月に帰ってしまうかと思いましたよ......」

「....何それ。私は月から来たんじゃないよ?」


小さく笑いながらも、いつもとは違いその身を光秀に擦り寄せるかの様に身じろぐ。

ここに来てから初めてめぐが己の意思で甘えてきた。

光秀は顔をほころばせ、めぐの柔らかな髪に軽く口付ける。



「ん....何かした?」

「いえ..何でもありません。
それより、ここは冷えます。
行きますよ...」


よ、と同時にめぐの体は持ち上がり、横抱きのまま彼の部屋へと連行されてしまった。
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