遙か1
□禁断の向こう側 ★
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「永泉様・・・」
「頼久。会いたかった」
爽やかな初夏の風の駆け抜けていく、竹林での密会。
頼久が、如何に左大臣家所有の武士団の若棟梁とは言っても、今上帝の弟宮は、聖域の君に他ならない。
二人の関係が公になってしまったとしたら、きっと、今の京が傾いてしまう。
けれど、聖域の君も若棟梁も、本能から愛し合ってしまったから。
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