遙か4

□竹簡★
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昼間の喧騒から逃れて、いつもの場所を諦め、那岐は、新しい安息の地を探し求めていた。

誰にも邪魔されず、それでいて、見付かりにくく、ゆったりできる場所。








辿り着いたのは、暗く、竹簡が山のように並ぶ、図書室。
ここには、柊と遠夜などは良くいるらしいけれど、邪魔されることはないだろう。


那岐の身体を棚と柱が隠してくれる、絶妙な場所に座り込むと、そのまま、横になる。

少し埃っぽいけれど、ひんやりとした温度や湿度と静けさに、すぐに寝息をたててしまった。










「・・・ぎ。那岐?」


どれぐらい経ったかはわからない。

ようやく見つけた安息の地にも関わらず、思いの外、早く見つかってしまった。
甘い声に起こされ、不機嫌丸出しで目を開ける。



「・・・」
「やっと、起きてくれましたか。ここは、寝所ではないですよ」
「わかってる、って・・・」


まだ、眠気の残る頭で、なんとなく、名前を呼ぶ方へ視線を向けてみた。
そこには、眼帯をつけた彼がいた。
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