不思議の国はアリス

□アリスは誰のもの
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そうだ。おとぎの国を造ろう。

訪れてくるもの皆が驚き、喜び、幸せになるような、楽しんでくれるようなおとぎの国を。


皆きっと一度は憧れたことがあるだろう。アリスやシンデレラ、眠り姫に白雪姫。
そんなおとぎ話の中に入ってみたいと。
アリス達のような体験をしてみたいと。

私達が生きる現実世界では体験できないことを体験してみたいと、なかなかにあり得ない刺激が欲しいと、きっと心の底では皆思っているはずなのだ。


だから私は思った。
それなら造ろう。現実世界で得られない刺激があるおとぎの国を、と。

そして私は造った。
木々が繁り、小さな生き物たちが住む、私の想像する限りのおとぎの国を。


けどまだ足りない。
おとぎの国の世界を表現できる場所も金も技術もある。
だけど何か足りない。


そうだ。
リアリティーが足りないのだ。


私がいくら想像したって、それは想像でしかないのだ。
誰かが体験してみなければ、リアリティーを取り入れられない。

ならば探そう。
私のおとぎの国の世界にリアリティーを提供してくれる人物を。

私のおとぎの国を完璧なものにしてくれる人物を。

そして私は見つけた。
私の世界を完璧にしてくれるだろう人物を。

さあ、早く私に提供してくれ。

私のおとぎの国を、私のアリスを、私の腕の中に閉じ込められるように。


私のおとぎの国を完成させてくれ。







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