戦国

□5
1ページ/4ページ


きれいにあらってもらったばかりか、所々破れたところは繕ってある。
お寺の方がやってくれたのだろうか。
申し訳ない気持ちでいっぱいだ。


キユッと袴の紐を縛り、大切に持ってきた刀を包んだものを取り上げる。
そう、これをただ届けることしか頭にない。


いきなり戦国時代に来て、よくわかんないけど変な超人達(忍者かな?)に襲われ、それでも生き延びれたのは、なにがなんでも生きなくてはならない理由があったから。
遺言、だから。




めげない
弱音ははかない
辛くない
悲しくない
やるしかないんだ
とにかくがんばるんだ




届けた後にどうするとか、そんなことはその時決めればいい。


ギユッと握る手に力を込めると部屋を後にした。



.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ