戦国うたたね

□夕涼み会編
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「夕涼み会?」
「うん、そうなのー。で、男の俺様が行くよりは女の茜さんが行った方がいいな〜って。いけるよね?」

聞き方からしてこちらに拒否権などないというのに、わざわざ聞いてくるあたり、さすがは佐助くんだ。
不都合があっても、俺様聞いたじゃんとか言いそう。

いや、確実に言うはずだ。

「佐助くんもこればいいのに」

幸村くんの幼稚園事情を知らないから、一人だと困るような場面がでてくるかもしれない。

そう思っていったら、佐助くんはため息をついた。

「えー、俺様茜さんとカレカノに見られんの、嫌なんだけど」

……お姉さん、ちょ〜と腹立ったんだけど。

「それどういう意味かな、佐助くん」
「っていうのは、冗談でー」

拳を握りながら聞いたら佐助くんは、アハーという特徴的な笑いを浮かべた。

失礼しちゃうな、もう。
そりゃあ、こっちだって、まだ中学生の佐助くんと付き合おうだとか思わないから。
何歳離れてると思ってるんだよ。

でも、正面きって言われたらやっぱりムカッとくる。

「実はさ、旦那のためなんだけどね」
「幸村くんの?」

そう聞き返したら、そう、と短く返された。




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