戦国

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足首の怪我は、ほぼ完治した。
体中についていた痣と擦り傷も治った。

着替えを済ませた朔は、与えられた部屋の中で、じっと座っていた。

目を閉じ、微動だにすることもない。


そっと目をあけ、立ち上がった。
部屋の外にでると、静かに襖を滑らせた。


朝の静かな雰囲気の中、城の外へと移動していた。
門のところまで来たとき、とっさに後ろにとぶ。

「どこに行くんですか、こんな朝早くから。」
「・・・・・・佐助さん、か。」

その相手が誰だかわかっても、気を抜けなかった。


佐助は、いつも会う時よりも警戒している。

「丸腰で外に行ったら、危ないですよ。」
「すぐそこ、でもですか?」
「ま、戦乱の世だからね。」

後ろから誰かがやってくる気配がして、朔は視線を落とした。

「朔殿・・・・、いかがなされた?」

忍びに連れられてやってきたのは、幸村だ。
佐助が幸村のほうに移動するので1、朔もそっちをみる。

けれども、朔はなにも言わずに、視線をそらした。

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