court

□もしも京子だったら
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『先輩、最近あたしストーカされてるみたいなんですけど助けてくれません?』

「黒帯もってるんだから自分でやれば?」

『生徒を守るのも風紀委員の仕事じゃないですかー』

「君だって風紀委員だろう?」

『委員会決めは明日ですよ』



Q.水瓜主が【笹川京子】として転生してたら



並中の風紀委員会といえば、旧制服を着たリーゼントの不良集団であり、生徒にとっては恐怖の対象である。
故に、どのクラスでも委員会決めの際は最後まで人が決まらない委員会である。

2年A組でも、風紀委員会は最後に回されて、他の委員会から決めていた。
クラス委員長決めに多く時間を取られてしまったが、その他の委員会は割とテンポ良く決まっていったので、残りの時間は10分も残っている。
どうせだれも居ないだろう、と思いながら、担任が風紀委員を希望する生徒に挙手を求める。
騒いでいた生徒達が皆、口を閉ざして視線を巡る中、静まり返った教室の中で一人の生徒が手をあげた。


『あたしやります』

「さ、笹川!?」

『…風紀委員は1クラス1〜3人ですし、他に誰も居ないのならあたしで決定ですよね?』

「そ、そうだな、他には居ないようだし…」

「せ、先生!俺も風紀委員希望します!」

「俺も!」

「俺も風紀委員がいい!!」


並中のマドンナと言われている彼女が立候補した瞬間、次々と上がる手と立候補の声。
内数人は、先に決めた委員会から移動したいとまで言い出している。
これはこれでめんどくさい、とため息を吐いた担任があみだくじでも作ろうかと紙に手を伸ばしたとき、ガラリと音を立てて黒板側のドアが開いた。
急に誰だ、とドアを見た担任が固まる。
同じように、風紀委員戦に興味のなかった生徒達がドアを見て青ざめていく。
騒ぐ立候補者達を柳眉を寄せながら見ていた彼女もそれに気づき、小さく「あ」と声を漏らした。


「…このクラスの風紀委員は笹川だけでいいから。
それと、新年度の書類纏めるから早く来てくれる」

「そ、そうか!
風紀委員長が言うのならば仕方がないな、頼んだぞ笹川」

『はぁーい』


彼女が雲雀を追い、扉を閉めたとき男達の絶叫が2年A組の閉められたドアの隙間から廊下に零れ落ちた。
煩いと顔を顰めて歩調が速くなる雲雀の斜め後ろを、小走りで彼女が着いていく。
応接室に着くと、彼女は馴れたように引き出しの中から筆記用具を出してソファに腰掛けた。
するとローテーブルの上にドサドサと白い紙の束が降ってくる。
頬を引きつらせながら彼女が見上げるのは無表情ながら、どこかニヤリと笑っているように見える雲雀。


『せ、先輩?なんですか、この量…?』

「僕の仕事が終わるまでに君が終わらせる今日の仕事。」

『この量は横暴ですよっ!!』

「それが終わったら家まで送ってあげるから頑張りなよ。
それじゃあ、見回り行ってくるからちゃんと仕事しててよね」


『……もしかして今の、先輩のデレ?』



A.風紀委員になって雲雀さんの秘書やってる




美ロリのIf京子水瓜主→誘拐&ロリコンホイホイ→護身術習う→結構強くなってしもうた。
→入学後、雲雀に目をつけられる→自分の身を守る手段の一つとして風紀委員に加入という流れ。
っていうかこの話、別に水瓜主でなくてもよかったんじゃ…


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