黒猫

□黒猫の住み家
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「……ぉい、ゔおぉい!起きろぉ!」

「まさか、スクアーロの声でも起きないとは……」

「なんて子なの…!?」

「それよりもまず、生きてますかー?」

「一応息はしてるぜ?」

「退け、カスども」

「何するんだぁ?ボス」


スタスタと近寄る。すぅすぅと寝息を立てている黒フードに向けて、拳を振り上げ――………



ごちぃん!!



『あだぁッッ!!?』

「あ、起きた」

「熟睡してる人間を殴るボスって……」

『何!? 今何したの!?』



頭に凄い衝撃きた!あとすごい音した!


え、何事!?

頭をさすりつつ、辺りを見回す。


あれ、ここ何処?

もしやヴァリアーのアジトについちゃった?



「げんこつだ」

『頭が割れるように痛いよホントにげんこつ!?』

「そうですよー、世界で一番痛いげんこつですー」

「うししっ、さらに馬鹿になるんじゃね?」

『さらにって何です!? キミがボクの何を知ってるのさ!』

「るせぇ猫、さっさと来い」

『みぎゃうっ!』



車の中からズルズル引き出されて、アジトの中に連れ込まれていく。


あ、寝ちゃってたのかボク。

最近仕事が詰まってて寝不足だったからな………



『痛い痛いです引きずらないで削れてるなにか大切な物が削れてるぅぅぅう!!』

「ししっ、コイツおもしれー」

「武器職人って変わった奴ばっかりなんですかー?」





「お前は今日から、ヴァリアー専属の武器職人だ」

『……………………えぇー』

「…どんだけ不満そうな声出してんだぁ」

「専属の何が嫌なんだ?」

『自由がなくなるし、あんまり儲からなくなるし、好きな武器作れなくなるし、いろんなマフィアに名前売っときたいし、いろいろ不便になるし「ストップ」

「………凄いわ、これだけはっきりしてるのって」

「ボスに対して敬語も使わんとは……!」

『だからやだー』

「それを全て自由にしてやる」

『……用があるなら、その時だけ呼んでくれればいいじゃないですか』

「近くにいたほうが楽だ」

『…………うーん』

「今なら、毎日美味しい手作りお菓子が食べられるわよぉ?」

「そんなのでつられるわけ、『入らせていただきますっ!!』


「「「「入るのかよ」」」」


『NOお菓子 NOライフだよ』

「お菓子好きなのね?気が合うわぁ♪」

「ルッスセンパイのお菓子、激甘ですよー?」

『ドントコイデス』

「何故に片言?」





    
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