黒猫

□黒猫のご飯
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『うっ……わー!』

「ウフッ、張り切りすぎちゃったかしら」



目の前に並ぶ、豪華な食事の数々。


なんかうまく表現できる比喩がないけど、とにかく豪華。料理が輝いてるよ。



この素晴らしい品々はすべて、ここにいるリア姉(オカマさん)の手作りというのだから驚き。


さっきっからくねくねくねくね………

ちょ、キモ…いや、なんでもないよ。いい人、いい人。人柄は、ね。


そんな食事たちが並んでいるテーブルには、すでに先ほど見かけた人達が腰掛けている。



「ほら、ここに座ってちょうだい?」

『あ、うん』



リア…姉に促されて席に座る。


右にリア姉、左にベル、向かいには左からボス、スクアーロ、フラン。

変態は遠くに。視界には入れたくありません。



「さぁさ、食べちゃってー!」

『い、いただきます』



手を合わせる。


わー、みんながっつくなぁ。文化の違い?

いただきますとかないんだね……



「あ、そうでしたー」

「どうしたぁ?フラン」



急に口を開くカエル帽子さん。

あれかわいいなー…… じゃないや。



「のあは、ミーの部屋に寝かせる事にしたんでー、よろしくでーす」



「「「「「………………え?」」」」」


『…………へ?』



あれ?聞いてないよそんなこと。

その場のみんなもそれは同じだったみたいで、ぽかんと口を開けている。


当のフランさんとやらは、人差し指をピンと立てながら話を続ける。



「なのでー、黒猫さんはミーが預かっときますー」

「うししっ、どーゆー風の吹き回し?」

「いいのか?助かるぜぇ」

『ぇ、え? フラ ン、いいの?』

「はいー」



相変わらずの無表情で頷く。

ボクとしては、さっきの談話室でも良かったんだけどなぁ……


まぁ寝かせてくれるならどこでもいいけど。



「まぁ、よかったわねぇのあちゃん!雑魚寝ってわけにもいかないもの!」

『ボクはそれでもよかったけどね……』



あ、今自覚し始めた。お腹空いてる。


よし食べようか。



っつっても、さすがに食事のときまではフードを被ってられない。

そこまで器用ではないのです。


うーん、外すの嫌なんだけどなー……。




 
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