黒猫

□黒猫の睡眠
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『あ゛−、のどイカれるよホントに』

「それ止めてくださーい。某ロンゲ隊長を思い出すんでー」

『誰のせいだと思ってるのさ』





地獄のような声マネラッシュも何とか乗り切り、時刻はいつの間にか日付が変わるころ。

普段早寝早起きを心がけているボクにとって、これは相当つらい。


なので、早いうちに睡眠をとりたいと思います。


今日の宿はフランの部屋です。

貸してくれるというのならありがたく。


スクアーロとかボスとか(意外!)は異常なほどに反対してたけど、結局はフランが押し切って決定。

今は、フランの部屋に向かって無駄に長い廊下を二人で進んでいます。



「でも意外でしたよー、てっきり堕王子が反対すると思ってたのにー」

『あー、ご飯のときに騒がしかったもんね』



他の人たちが一生懸命に反対する中、食事時に騒いでいたベルは傍観者だった。

目が見えないから何考えてるかわかんない、けど。

まだ見える口は、見事な三日月形を描いていた。


………なんだってんだ。



「あ、ここでーす」

『ちょ、もっと早く言おうよ』



急に扉の前ギリギリで足を止めるもんだから数歩分くらい通り過ぎてしまう。

なんだ、さっきの仕返しか?



「そんなことないです、ボーっとしてただけなんでー」

『なんだよもー』







   
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