黒猫
□匣兵器?武器のうちだよ
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『フランの匣兵器はー?』
「だからー、ミーはポーズ決めないと開匣出来ないんですってー」
『んじゃカエル脱げば?』
「ダメだっつの!ふざけんな」
「えー、のあが見たがってるんですよー?ここでやらなきゃ男がすたりますー」
「知るか。じゃあ自害しとけカエル」
『まぁまぁ、もういいから。次は誰の所行く?』
口喧嘩をして、廊下を歩きながら次のターゲットを探す。
確かレヴィは任務で居ねーから……
「オカマじゃね?」
「クジャクならミーも触った事ありますねー。あの子はフレンドリーなんでー」
『クーちゃんはボクも見たことあるよー。治療してたとき。綺麗だよね』
「じゃ、パスでいいか」
「あら、クーちゃんがどうかした?」
「「げ、噂をすれば」」
オカマ参上。
来なくて良いって。
『………て訳なの』
「あら、面白そうな事やってるじゃない」
リア姉は快く承諾。
匣を取り出し、リングに炎をともし。
「開匣よぉ♪」
ガチン!
きらびやかな孔雀「クーちゃん」が参上。
はいターッチ。
抵抗なーし。確認終わりっ!
「うし、次行くぜ」
「『おー』」
「ちょっと!!私のターンもう終わり!?」
酷いじゃないのー!というオカマの声はスルー。
あいにく、お前なんかに時間裂いてらんないの。
一番重要なのが、残ってんだからさ。
イマイチ納得がいっていない様子ののあを引きずり、最重要ポイントへと向かう。
コンコン。
「ボース、いるー?」
そう、匣兵器最終ポイント。
ボス。
………の、ベスター。
『うぅ、食われるかも……』
「さすがにそれはないと…… いや、ありえるかもでーす」
『うわぁあ、怖いよー!』
さすがにボスのライガーとなると、さっきまでのようにはいかないだろう。
悪乗りどころじゃ済まされない気がする。
……まぁいっか。
楽しければ、何とかなる!←
『ボスー、おじゃまします』
「何しにきやがった」
『おぉう、いきなりの戦闘モード』
銃をカチャリと向けられる。
思わず両手を万歳してしまう。
『違う違う、ケンカ売りに来たんじゃないってば』
「んなこといってねぇ」
じゃあなぜ銃を向けるボス。
いっとっけど至近距離で弾丸避けんの大変なんだからね!?
のあちゃん、毎回ひやっひやするんだから!!
『ボス、ベスターに会わせて!』
「はぁ?」
『よし、ごーフラン』
「ごーセンパイ」
「お前ら後で覚えてろよ」
なんだかんだで説明してくれるベルは、スゴイいいやつだと思うんだ。
飛んできたナイフを華麗に避ける。ひょいっ
「…フン、くだらねぇ」
『ですよねー』
「そんなことに時間を使わせんじゃねぇカス」
『…なんでボクだけ怒られてんの』
発案者はボクではないよ。
本来怒られるべき二人は部屋の隅で傍観者。
……この野郎。ボス怖いじゃないか。
「ッチ、てめぇらも仕事しろ」
「…はいー」
「あ、報告書忘れてたわ」
ちょ、二人とも追い出されてんだけど。
心なしかこっち見て「後よろしく」って言ってる気がするんだけど。
……そーかそーか、ボスが怖くて逃げたんだな?
ボスは、依然ボクに睨みをきかせた状態。
……足がすくみながらでも、二人にこれだけは言ってやらねば。
『ベルとフランのっ……!』
部屋を出ようとしていた背中がいったん止まる。
『ヘタレ―――――ッ!!』
「「違っ!!」」
しょぼくれながらも部屋を出て行ってしまう。
……やっぱヘタレじゃねーか。