黒猫

□けもみみ★ぱにっく  後編
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ケース その1



「のあちゃん、メイド服着てみない?」

『嫌だよ。何を唐突に』

「絶対似合うわ!ネコミミメイドののあちゃんなんて、抜群の破壊力よぉ!」

『何を?ねぇ、何を破壊できるの?』

「うしし、いーじゃんのあ。王子に奉仕しろよ」

「ミーにもお願いしまーす」

『やらないよ。人にいうならまず自分がやれ』

「…つまり、ミーたちがやれば着ると」




……このカエル平然と何を言いやがる。

この空気、嫌な予感しかしないぞ…?




「ししっ、そーゆーことならオカマ、執事服持って来いよ」

「了解よぉん!」

『持ってくんな!何で執事なのさ!』

「女はメイド、男は執事ですー」

『ふざけんな! 人の話を聞けぇぇええっ!!』




結局、ベルたちはためらいもなく執事服を着て登場してきたので、ボクも着るはめに。

それにしてもこいつら、ノリノリである。


まぁ、もちろん逃げようとはしたけど…




「往生際悪いですねー。ミーが脱がせてあげまーす」

「んじゃ王子は着せてやるよ」

『やめんか馬鹿者』




的な流れになってしまい、ノエルたちと同じ服に身を包むこととなった。

サラシまで奪われて、ボクは死にたくなったよ。



「わー、やっぱり結構胸ありますねー。何カップですかー?」

「なぁ、触っていい?」

『マジで殴るよ』


「「……チッ」」




キミたち、それは完全なるセクハラだよね?

セクシャルハラスメントだよね?


…あ。





『…レヴィさん、後ろ手に隠したカメラを大人しく渡してください』

「な、何のことだ!? カメラなど持ってはいな『さっさと寄越せやコラァ使い物にならなくすんぞ」

「……ごめんなさい」




危険物が写されたカメラを分解(嵐の炎で)した。

レヴィが泣いていたけど忘れることにする。

泣きたいのは、こっちのほうだもん。

早く取れないかなー、コレ。







 
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