山獄

□獄寺宅にて。
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───獄寺宅───


「………おい」
「………」
「おい!」
「………」
「やーまーもーとー」
「………」
「たーけーしーくーん」
「………」
「………山本ぉ〜〜〜」
「………」
「ったくよ〜〜〜、いい加減返事しろよ!」
「………可愛い………」
「は!?」
「可愛いのな、獄寺!」
「はぁあ!?」
「シカトし続けたらどうなるのかなって思ってさ!」
「ざけんなバカ!!果てろ!!!」
「ま、待てって!悪かった!」
「………嫌われたかと思ったじゃねぇか」
「!!ご………獄寺ぁぁぁ〜〜〜ッッッ!!!!!可愛いすぎる!!!」
「ばっ、やめろ!」
「もう離さないのな〜〜〜!!ずっとこうやって抱きしめてるから安心しろっ!」
「安心なんかできるか!逆に怖ェーよ!」
「………あ、もうこんな時間!風呂入ろーぜ!」
「あ?ったく話反らしやがって………んじゃ山本先入れ」
「さっき離さないって言ったの覚えてねぇ?」
「………は?」
「んじゃ入るか!」
「おい!なんで俺まで連れてくんだよ!離せバカ!」
「獄寺と一緒に風呂入るなんて久しぶりなのな!」
「離せって!」
「獄寺、のぼせないように気をつけろよ?」
「あ゙?誰がのぼせるか」
「だってこうやって2人分の体温が合わさって………」
「わかった!わかったからもう黙ってろ!!」
「照れてる獄寺、マジ可愛いのな………!!」
「………山本だって、かっこいいぜ」
「!!!獄寺!?」
「んだよ」
「俺は別にそんなこと言われなくたって、今夜は………」
「そういう意味で言ったんじゃねぇよ!」
「ほ………ほんとに!?もっと嬉しいのな!!………今夜は長いぜ、獄寺?」
「て、テメェは………恥ずかしいって感情はねーのか!?」
「ん?俺恥ずかしいこと言ったか?」
「ったく………これだから野球バカは………」
「さ、風呂風呂〜〜!」
「………んな゙っ!?いつの間に服脱がしやがって!」
「まーまー、とにかく入ろーぜ!」





「………おい」
「ん?」
「なんで湯舟の中でも抱き着いたままなんだよ!」
「離さないって言ったのな〜!」
「しつけェ………」



(でも………内心ではめちゃめちゃ嬉しいんだぜ、山本!!)








fin

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