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□DNA
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「ちょっ、何して・・・・」

自分で洗えるから出て行って、と言ったのに。

「でも処理は自分で出来ないでしょ」

「処理って・・・やっ!どこ触って・・・!」

突然ワシリと尻を鷲掴まれて。
そうしてとんでもない場所――双丘の奥の小さな入口をやわやわと揉まれてしまう。

「やめろっ!バカ!」

あまりの恥ずかしさに、向かい合わせで座らされたアラウディの膝の上でジタバタと暴れたのだが。

「ひっ・・・!」

普段は意識もしない場所からトロリとした物が零れ出る感触。
鳥肌が立つようなその感触に、ジョットはビクンッと身体を強張らせた。

「な、なに?」

「君の中に出した僕のせ・・・」

「わーっ!!」

みなまで言うな!とアラウディの口を手で塞ぐ。

「それ。掻き出さないと」

動揺するジョットを無視して、アラウディは問答無用とばかりに指を突き入れて。
嫌だ。恥ずかしい!と泣き叫ぶジョットの中から、昨夜の残滓を掻き出した。
おまけに昨夜見つけたばかりのジョットの泣き所を悪戯に刺激するものだから。
ついには泣きじゃくりながらアラウディの腕の中で絶頂を迎えてしまった。

風呂から上って、恥ずかしさと悔しさでベッドで丸くなってしまったジョットの髪を、アラウディは優しげに撫でながら。

「君は僕のオンナだ」

もう1度言い聞かせるように言ったのだった――。


あれ以来、フラリと現れてはジョットの部屋に忍び込んで来て。
本当の恋人達がするような事を強要してきた。
膝枕をしろとか、膝の上に座れだとか。
そうして他愛のない話をするのがふたりの定番。
甘いお菓子と温かいお茶を用意して。
まったりとした時間を過ごす。

ジョットはいつしかそんなまったりとした時間に癒しを感じ始めた。
街の人の為に始めた自警団がいつの間にかマフィアにまで発展して。
しかも今やマフィア界のトップにまでのし上がってしまった。
けれどもそれはジョットの望んだ事ではない。
最近は理想と現実のあまりの違いに、悩んでばかりの日々。
気の休まる時など無かった。

そんなジョットがマフィアのボスであるという立場を忘れ、心休まる時を過ごせるのがアラウディと2人きりでいる時間。
アラウディが話してくれる異国の話、流行りのオペラの話、最近お気に入りの美味しいリストランテの話。
マフィアとは一切関係ない話をするのが楽しくて。
いつしかアラウディが来るのを心待ちにするようになった。
勿論身体を求められる事もあったけれど、アラウディはどこまでも優しくて、安心して身体を委ねてしまう。
そうしてアラウディに惹かれる一方で――反抗したい気持ちも大きくなっていく。

だってきっとアラウディの狙いはジョット自身ではなく、ジョットの持つ情報と人脈。

アラウディは彼の母国の諜報部隊のトップ。
ボンゴレという巨大なマフィアのボスであるジョットの情報と人脈は魅力的に違いない。
ジョットが感じていた寂しさにつけ込んで、優しくして甘やかして。
そうして心許した所で情報を引っ張り出そうという魂胆なのだろう、とジョットは思っている。
そうやって世界中の女から、ありとあらゆる情報を引き出しているに違いない、と。
自分もそんな数多の女のうちのひとりなのかと思うと悔しくてしょうがないのだ。

だからついつい可愛くない態度を取ってしまう。
お前なんか好きじゃない。
門外顧問を辞められたら困るから言う事を聞いてるだけだ、と。
けれども、そんなジョットに余裕綽々の態度を崩さないアラウディに。
尚更腹が立つのだった。
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