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□GAME2
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最近、雲雀と綱吉の間で流行っているゲーム。
もっとも嬉々としてやっているのは雲雀だけで、綱吉にとっては若干気が重い。
そんなゲームだ。



今日の休日は雲雀の部屋でお家デート。
いつもならば雲雀のばあやさんがお昼ご飯を作ってくれるのだけれど、昨日から雲雀の両親達の所に行っている。
昨日奈々に雲雀の家に遊びに行く旨を伝えた時、なんとなくそう言ったら。
お弁当を持たせてくれた。

「雲雀君は和食が好きだったわよね?」

と、奈々が作ってくれたお弁当は。
綱吉も大好きなおいなりさん。
奈々の作るおいなりさんはちょっと甘めに味付けされたおあげの中に、ニンジン、しいたけ、レンコンを甘辛く煮た物を混ぜ込んだ酢飯が入っている。
でも今日は雲雀も食べるのだから、とワサビ菜を刻んで混ぜ込んだツンとした辛さのワサビいなりも作ってくれた。

そしておかずにうまき玉子、筑前煮、小松菜のおひたしを入れた重箱を持って雲雀の家を訪れると、雲雀はとても喜んでくれた。
他の人には分からないだろうけれど、綱吉には分かる些細な雲雀の表情の変化。
綱吉の持った風呂敷包みを見た時、雲雀の目が一瞬キュッと細められた。

ごきげんな猫みたいに。

雲雀は奈々の料理をとても気に入ってくれて、いつも美味しいと誉めてくれる。
今日もどの料理も美味しいと言って残さず食べてくれた。

「満足していただけました?」

食後のお茶を飲みながら聞くと、コクリと頷いてくれる。

「全部美味しかったよ。特にうまき玉子が美味しかったな」

ふんわり卵で鰻を巻いたうまき玉子。
鰻は市販の物だけれど、絶妙なダシの効いた玉子と合わさって本当に美味しい。
沢田家は幼児率が高いから、鰻の時はうまき玉子にした方が子供が食べやすいという奈々の心遣い。
綱吉も鰻の皮が苦手だからこの方が食べやすかったりする。

「へへっ、よかったです。オレもこれ好きなんですよ」

少し食休みを取った後、雲雀に勉強を見て貰う。
これは雲雀の家に遊びに行く時にリボーンから出される条件だった。
リボーン曰く。

「ガキが色気付いてばっかいるんじゃねぇ。学生の本分は勉強だろうが」

成績が落ちたら雲雀と別れさせる、という脅し付き。
有言実行がモットーの家庭教師が恐ろしいので、2時間は勉強を見て貰う事にしている。
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