後輩×先輩1827

□イロトリドリノセカイ
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2年生最初の1人は寮長の沢田綱吉。
けれども彼が最初で最後。
彼と同室になりたくて、僕は散々わがまま放題してきたのだ。
狙い通り同室になったその日、甘い言葉と態度で彼の中の僕の凶暴凶悪なイメージを覆す事に成功。
と、同時に僕の存在を印象付けた。
それからは甘やかして優しくして、時には甘えて距離を縮めて。
多少のすったもんだの末に、僕の事を好きだと認めさせて恋人同士になった。
こうして万事計画通り、学校生活だけでなくプライベートも充実した日々を送る事になる。

ところが、だ。

淡泊で色事に興味の無かった僕も、恋人が出来れば話は別。
触れたいと思うし、繋がりたいと思う。
初めて性的な触れ合いをしてから1ヶ月。
実は僕達はまだ最後まで繋がってはいない。


僕にピタリと寄り添いながら、真剣な顔でホラー映画を観ている綱吉先輩を伺い見る。
今日は金曜日だから週末恒例の夜更かし中。
まったく、怖がりのくせにこういうのを見たがるんだから。
さっきから大きな音が出たり、ゾンビが登場したりする度にビクッと震えて僕のパジャマをギュッと握りしめる。
その反応が可愛いから、映画そっちのけで綱吉先輩を観察した。

「ひいぃっ!」

画面ではグロテスクな殺人シーン。
血が飛び散って、外人の女が断末魔の叫びを上げる。
怯えた綱吉先輩が僕にしがみ付いてきた。

「あ、ごめん・・・」

恥ずかしげに身を引こうとするのを引き留める。

「きょ、恭弥君・・・」

僕の意図する所を察して、綱吉先輩がもじもじと視線を彷徨わせて。

「映画・・・まだ途中なのに・・・」

「そうですね」

照れてはいるけれども決して嫌がってはいない。
本当に恥ずかしがり屋だと思う。
もし女の子とこういう雰囲気になったらどうする気なのだろう。
逆に焦れた女の子に押し倒されてしまうんではないのか。
もっとも女の子と、なんて絶対にさせないけれど。

弱々しく抵抗を続ける綱吉先輩を抱え上げてベッドへ下す。
さすがに観念したのか抵抗は止めたけれど、相変わらずもじもじしっぱなし。

「明るいのヤダ・・・」

ポソリと呟くから電気を消して、床に置かれた小さなライトだけ点けた。
そうして綱吉先輩に覆い被さる。

「綱吉先輩・・・」

さっきの軽いキスじゃなくて、たっぷりと濃厚なキスをしてやるとそれだけで瞳がとろんと蕩けた。
こうなったら僕の思い通りに事が進む。・・・・途中までは。
されるがまま、健気に僕を受け入れようとしてくれる綱吉先輩。
最初は恥ずかしがって泣いてばかりだったけれど。
今ではちゃんと僕の愛撫に応えてくれる。

「きょ・・・おやくん」

真っ白で平らな胸にあるピンク色の突起を弄ってやれば、ピクピクと身体を揺らす。
そんな様子が可愛くてしょうがない。
いくら女子に興味が無いとはいえ、同じ男のこんな真っ平らな胸に興奮するとは思わなかった。
勿論男が好きなわけではない。綱吉先輩じゃなければ、即トンファーで咬み殺している。
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